昨日、一昨日とDNS (Dynamic Neuromuscular Stabilization:動的神経筋安定化)のセミナーに参加してきました。
人間の神経系は姿勢や動作、歩行などの機能的動作をコントロールしています。この“モーターコントロール(運動制御)”は人生の最初の1年、赤ちゃんが生まれてから立ち上がるまで、に多くの部分が確立されます。 そのため、運動系の機能不全とそれに関連する症状を評価し修復するためには、モーターコントロールの神経発達の側面を理解することが重要になります。
リハビリテーションの世界に大きな影響を与えたボイタ、ルウィット、ヤンダ、ヴェレの各博士によって、神経発達とリハビリテーションの考え方は20世紀に革新的な進歩を遂げました。それを基にパベル・コラー博士は運動機能の修復と機能的動作の基本となる理論を体系化し、この新しい理論をDNS(Dynamic Neuromuscular Stabilization:動的神経筋安定化)と名付けました。
腹腔内圧の調節による矢上面の安定性と四肢機能の分化による同側と対側運動パターンを基本とするDNS理論は、人間の機能的動作を評価、修復、向上させる ための基礎理論となります。
SASSホームページより抜粋 http://www.sass-sd.com/seminar/
このコースは前々から興味があり、参加するタイミングを図っていて、我が家にも子供が生まれた今、より自分の中に落とし込めるものがあるのでは、と思い参加しました。
もともと有名なものが受けられるとあって日本で行われるようになってからは自分の周りにいる情報感度の高い方々は、早々に参加されていましたが、自分は今のタイミングで良かったな、と思っています。
それは自分子供がうまれて、というのもそうですが自分の行っているワークの形がはっきりしてくる中での参加だったから。
実際、理論部分では自分の行っているワークやロルフィングの世界で言われていること、また自分自身が合気道のお稽古を通じて感じていることの多くをDNSの観点から解説してもらった感じがしています。
もちろんボディーワーカーとしては理論で全てを片付けられないということは大切にしながらも、それでもやっていることの方向性は間違っていない、ということがはっきりしたというのが最大の収穫。
感覚的なものは理論的に説明される部分が増えればまた感覚的に良いフィードバックが生まれることも多いですし、理論的なものに感覚的なものが増えればより良い効果を生み出すことができます。
どちらかだけでは不十分でそのバランスが大切。
コーディネーターのRyuさんとははじめまして、でしたが初めてあった感じがせずとても楽しい時間を過ごさせてもらいました。
一番何が良かったかというのはその学問自体もそうなのですが、「DNSの考え方では」という伝え方を終始されていたこと。
「これが絶対」という考え方を押し出すのではなく、「こういう考え方なのです」ということをしっかりと、そしてはっきりと伝えてくださったこと。
このスタンスって簡単なようでなかなか難しい。言葉では「これが絶対」と思っていなくてもそれを言動で表してしまっていることが多いから。
会場でご一緒した業界の大先輩との話でも「メソッドを追うのではなくコンセプトを理解すること」の重要性についても休み時間にお話することができたこと。(もっとお話したかったのですが、この続きはまたぜひ)
また自分をもともとのアスレティックトレーニングの世界へのきっかけを作ってくださった友岡さんとも久しぶりに期せずして再会を果たすことができ、ランチタイムでの会話も非常に刺激的でした。(もう出会ってから18年になります)
もう決して若手ではない年代に自分はいますが、大先輩たちとこうやってお話をすることができるようになったことは嬉しいと同時に、大先輩たちが自分の話に耳を傾けてくださるところに懐の広さを感じます。
久しぶりに左脳全開な2日間でしたが、このタイミングで参加できてよかったです。クラスのパートナーにも恵まれました。
また一つ自分のやること・やらないことがはっきりした時間でもありました。
先生・Ryuさん、そしてご一緒してくださった皆様、ありがとうございました!
ほれぼれするトライポッド。どこで僕たちはこれをわすれてきてしまったのだろう、、、
ではまた
べぇ
それではまた
森部高史