いわゆる「良い姿勢」でいる為にお腹に「力を入れる」のと、「力が入っている」のとは違うよね、っていうお話

 

昨日、一昨日とセッション5(コアセッション/大腰筋とかを扱う)の体験談をあげるなかで、クライアントのお二人の発言からも感じられたし、ちょっと書き残しておいた方がいいかなー、って思ったので書いてみます。

上手く伝わるかな。

良い姿勢でいる為に、、、

「良い姿勢」でいる為にお腹に グッ! と力を入れて、、、 とか、「腹筋が弱いんですー」とか、「いや、これは腹筋と背筋のバランスがね」なんて”トレーナー”と名のつく人にいわれて、とか、色々とあると思うんです、「良い姿勢」を手に入れる為の試行錯誤っていうのは。

で、ジムに通ってたり、ピラティスやヨガのように自分から身体を動かす事をやっている人でも「先生に『お腹に力が入っているわよ!』っていわれてー、でも力を抜いたら保てなくってー」 などはよく聞く話ですよね。

「良い姿勢を保つ為には「必ず」お腹に力を入れないといけないのか?」

僕はその答えは 否、つまり NO だと思います

お腹に力は入らない?

いや、お腹に力は「入ります」よ。でも「入れる」んじゃないんです。

その違いっていうのは、英語でいう Holding とSupporting という事になって、そっちの方がなんとなーくイメージが伝わりやすいという人もいるかもしれません

力を入れている状態=Holding

力が(自然と)入っている状態=Supporting

こんな感じかな、と

重力とそれを動かす力

人間の身体には色々な物があって、身体を構成しているわけで、もちろんそれぞれの物は重さがあって、役割があって、そして地球で暮らしている以上は重力が常にかかっているので「重さ」というものが周りにある。

ということは、何をするにもそのかかって来る重さと折り合いを付ける為の出力は必要だよね、ということだと思うんです。

じゃないと でろーーーん って大分前にはやった たれパンダ 状態になってしまうわけで。。。
(ああなっても、内臓やらを機能させる為に働いている物は働いているわけですが)

「ほら、やっぱり力は入れないと支えられないんじゃん!」という結論はもうちょっと待って。

テントって軽くて丈夫で広いですよね

人間には骨格があって、それがテントの骨組みみたいに然るべき所にあると、中に安定したスペースを作ってくれる

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なぜ、「良い姿勢」が取れない、もしくはとろうと「努力」しようとすると疲れちゃって長続きしないのか、っていうとそもそもこの骨組みの位置がちょっとずれている、もしくは認識できていない、っていうのが大きいのかなって思います。

もう一度、テントを例に考えると一本でも支柱が変な方向にいって、張力が均等でないと中のスペースがつぶれたり、どこかに負担がかかってしまうので、結果テント自体が長続きしないで ぺちゃん となってしまうのと人間の身体も同じ

HoldingとSupportingの違い

でも、ぺちゃんとなってしまっては日常生活暮らせないし、かっこわるいから「頑張る!」ぐいっ=Holdingの状態

これって、無理矢理筋肉でどうにかしようとしてるから長続きしないんです

でもうまーく、骨組みのバランスが取れていたら(Supporting)の状態であると、そんなに力はいらない

力入ってますか?

力を入れている感覚はないから、「力は抜けている」って表現される。

じゃあ「力は入ってますか?」と聞くと「入ってます」ってなる。

では「力は入れてますか?」となると「入れてません」 ってなる。

なんか禅問答?!のようですが、この微妙なニュアンスが感じ取れるようになることが、アウェアネス(気づく力)を高めていくことが自分の身体を支えていく為にはとても大切なものになってきます。

体験談より

この前の体験談で書いた方々もセッション直後から「腹筋したわけでもないのに、お腹の辺りが筋肉痛な感じがする」というコメントが出てるくらい自然に入り始めるとそうなるんです。

だから今まで使っていなかった部分が使われ始めて、腰周りがすっきりするという人も少なくない

自分の中に広い空間をイメージしてみよう

「じゃあとりあえず、良い姿勢でいる為にはどうしたらいいんですか?」という質問に対しては

自分自身がテントになった気分で、どうやったらテントの中が一番ひろーい空間を持てるかな、って考えてみて、それをイメージしたまま立ち姿勢を探してみてください

足の裏も、ふくらはぎも、ひざまわりも、太腿も、お尻も、腰も、背中も、喉も、肩も、腕も、頭の中も、眉間も 力が抜けている場所ってどこかな、って。

作られた良い姿勢ではなくて、ナチュラルな姿勢の良さの人って のびのびー っとしているんです。その理由は、テントの空間をひろーく保っているから。

焦らず、じっくりと自分の身体を感じる時間を!

最初はなかなか どれ?どこなの? となるかもしれませんが、何でもそうですがいきなりすんなり出来るものばかりではありません。ナチュラルで綺麗な姿勢を保っている方々も、色々とやって来た上でのその姿勢ですから。

それでもやっぱり分からない、という方は西麻布のオフィスまでロルフィング®受けに来てくれたら、10シリーズの中で分かる事も多いと思います。

ちなみに冒頭の写真は、「バランス」を表している写真がないかなー、と思って探してたら出て来た2年前の写真@ハワイ。2回しかヨガした事なかった割には広がりという意味ではいいんじゃなかろうか、ということでのっけてみました(自画自賛) あぁ、ハワイに行きたい。

ではまた
べぇ

それではまた

森部高史

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社 Pono Life(ポノライフ)代表取締役 / Kukuna Body主宰。 「人生の節目に出逢うセラピスト」として多くの方の人生の転機に立ち会う。中高一貫校の英語科教員、部活動顧問を経て、アメリカの大学院に進学しアスレティックトレーナー(ATC)に。アメリカの様々な地域の大学でフルタイムスタッフとして勤務し、2012年帰国。【からだはこころのいれものだから】という考えを大切に、身体と心のバランスを大切にするボディーワーク、ロルフィングを中心に日々クライアントが自分軸で生き、自分自身の人生に彩りを添えていく為のお手伝いをしている。オフィスは麻布十番。2015年より一女の父。