専門家=指摘屋?

ロルフィング®を受けにくる人の中には

オープンしてから1年ちょっとの時間が経ち、お陰様で色々な方がオフィスに来てくださっていますが、まだまだロルフィング®って言う言葉を聞いた事があるという人も限られていますし

実際に受けた事がある、という人はもっと限られてきます

 

それでも受けに来て頂ける方々というのは、自分の場合はATCとしてアメリカのスポーツ現場にいた経験があるのでアスリートやトレーナー関係の方々、というのもありますがそれ以外では

色々試したけれどなかなか改善しなくて、、、

という方が多いです

その中で、多くの方が抱えられている重荷というのは実は「過去に言われた何気ない言葉」だったりします

専門家に言われたから、、、

身体に何らかの不調が出て来た時に、誰に見て貰うのが一番いいのか考えてしまうことってありますよね。

 

お医者さん(それも何科?)がいいのか

街の鍼灸接骨院がいいのか

柔道整復師がいいのか

それともジムのトレーナーか、いつもいっているヨガやピラティスのインストラクターに聞いたらいいのか、、、

 

ある程度身体に関わって来た人であれば

「こういう時はどの人に見て貰った方が良い」ということがわかっていますし、更にいってしまえば

「(資格ではなくて)この場合はこの人に見て貰った方がいい」というのがあります

 

それは技術、知識はプロとして当然のことながら何よりも信頼が出来るという人間性も加味されていたりして、それは今迄の顔をあわせた付き合いから広がる仲間の輪の中からうまれる繋がりからであったりします

ただ、それは一般の身体に関わっていない人にはわからない。

 

極端な話

「身体に関わっている事をしているのだからみんな専門家なんでしょ?」

と思われている方も多いのではないでしょうか。

 

これってしょうがないけれど、結構怖い

「薬なんてどれも一緒でしょ?」

といって、全然効用の違う薬を飲み続けちゃうくらい怖い。

 

そしてそう言う方に投げかけられる、何気ない言葉がその方達を何年にも渡って苦しめる事になるということを理解していない身体に関わっている「専門家」の人も少なくないという現実があります

単なる指摘屋になっていないか

「あなたの身体は○○だね」

そうやって指摘だけして、不安にさせて(不安にさせている事に気づいていないことも多いようです)改善策を示さないというケースをクライアントの方から良く耳にします。

 

「何年前に行った所でこう言われてね、、、私って駄目なんですよね、、、」

こう思われている方が驚くほど多いのです

 

でも実際はそんな事ないし、きちんとやるべき事をやったら改善していくことが多い

でもそのメンタルブロックをを取るのは凄く大変

 

もちろんケースは人それぞれで、様々な理由できちんと機能しない場所がある方もいらっしゃいます

構造的なものの関係で(骨自体がとても短い、とか神経が切れてしまっているとか)うまく動かせない/不調があるということも中にはあります

 

それでも、本人の希望が何なのかを理解した上で

「これはこうかもしれないけれど、こう言う事をやっていって、どうなるか見ていきましょうね」

とか

「こうやってみた時にどうですか?」

という時間を積み上げていく事って凄く大事だと思うのです

メンタルブロック

僕自身も高校の時に、スポーツをして怪我をしたので色々と探して(当時は『スポーツ』をうたっている治療院があまりなかった)行った先で

「君は内反小趾(小指が内側に倒れている)だからね、だめなんだよ」

といわれたことがあります

 

だから聞いたんです

「じゃあ何をしたらいいんですか?」

 

するとその人は

「週に少なくとも3回来なさい」

 

だからまた聞きました

「来て何をするんですか?そして来てない時には何をしたらいいんですか?」

 

すると

「そんな事は君が気にすることじゃないから来ればいいんだ」

 

おかしいですよね?

なぜ、きちんと説明も出来ない人の所に、自分の身体を預けなければいけないのでしょうか?

 

自分の身体なのだから自分が気にして何が悪いのでしょうか?

もちろん二度とそこには行きませんでしたが、そこは20年近く経った今でも営業をしています

 

大学生の時に競技をしていて肩の脱臼をしたときも、大学病院でお医者さんがレントゲンだけみて

「次はずれたら手術ね」とだけ言われて湿布を渡されてかえらされたこともあります。

 

母も僕が帰国する前に変形性膝関節炎で通っていた所から

「毎日こないとあなたは歩けなくなる」

と言われていたそうです。

 

身体の痛みと不安と既に戦っているのに、助けを求めに行った人をなぜ更に不安にさせる必要があるのでしょうか。

勿論色々と手を尽くしても、他の専門家の方々の力やお知恵を拝借してもどうにもならないことってあるでしょう。

 

だけど、そこまでのプロセスって凄く大事だと思うのです。

 

ただ単に「あなたはここが悪い」と指摘だけして、改善策を一緒に考えていかないのであれば、最初から言わなければいいことではないでしょうか

 

きちんとした知識が無いのに、あるかのように喋り尽くしているという人もいるのでそれも同じ位問題なのですが、、、、

 

何にせよ「専門家」という言葉に惑わされずに

「自分が信頼できる人はどういう人なのかな」

そういう視点で考えてみてください。

 

自分の身体を守るのは、他でもない自分自身です。

自分の大事な身体を預けるわけですから、自分自身がある程度の知識と自信をもつ、ということも大切な事だと思います。

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[ここであげた話はクライアントの方々や自分自身が経験した事をもとにした外科的な事に限りますし、もちろん上にあげた職種の方でも本当に熱心に勉強をされて、患者さんのために、と尽力されている方々も多くいらっしゃいます。

少なくとも自分が直接関わっている方々はとても熱意ある方々です。

ロルフィングだからいい、ということでも全くありません。

また内科的なことやその他のことはまた事情が違うこともあるとおもいますし、自分もそちらの分野には足を踏み入れていないのでご了承ください。

大切な事は繰り返しになりますが、自分の身体ですから、まずは自分がちゃんとある程度の知識を持つ事だとおもいます。自分だけで分からないときはきっと周りに詳しい人もいると思います。

「3人よれば文殊の知恵」です。

それではまた

森部高史

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社 Pono Life(ポノライフ)代表取締役 / Kukuna Body主宰。 「人生の節目に出逢うセラピスト」として多くの方の人生の転機に立ち会う。中高一貫校の英語科教員、部活動顧問を経て、アメリカの大学院に進学しアスレティックトレーナー(ATC)に。アメリカの様々な地域の大学でフルタイムスタッフとして勤務し、2012年帰国。【からだはこころのいれものだから】という考えを大切に、身体と心のバランスを大切にするボディーワーク、ロルフィングを中心に日々クライアントが自分軸で生き、自分自身の人生に彩りを添えていく為のお手伝いをしている。オフィスは麻布十番。2015年より一女の父。