ロルフィングは効きますか?に対する答え

 

「それって効くの?」という質問の裏にあるもの

「筋膜」何ていう言葉が「流行」してしまっていることもあって*、ヨガやピラティス、治療家の方々の間ではすこーしずつ広がっている「ロルフィング」というものではありますが、まだまだ一般的とは言えません。

 

*(「流行してしまっている」と書いたのは、本来筋膜は昔から人間の身体の中にあったもので、それが着目されはじめた、というだけのことなのですが、いわゆる「最新の」みたいな扱われ方はどうなのかな、と。日本は流行らせるが好きですから・・・)

 

 

しかし興味深いもので、説明をすると

 

「面白そう!」と飛びつく人も少なくありません。

 

そして興味を持たれた方の次のセリフで結構多いものがこれ。

「それって効くの?」

「効くの?」に対する自分の答え

そう聞かれた時、僕はこう答えています。

 

「良いものだと思いますよ。

自分は色々と変わったし、助けてもらっていますから。

自分はロルフィングは自分がやるのも好きだし、うけるのも好きです。

ただ、「効くの?」というのは何を期待されているのかわからないから、何とも言えないですね。」

 

これってトレーニングとかでもそうですね。

「これをやったら上手くなりますか?」という。

 

そう「効くの?」とか「良いことあるの?」という言葉の裏には「期待」が潜んでいるのです。

期待したっていいじゃないかっ!

そんな声も聞こえてきそうですが、、、

 

はい、期待してもらってもいいんです。

 

ただ、効くとか効かないとか

治るとか治らないとか

 

それって、ぼくが答えられるようなことじゃない。

 

なぜならそこにはその人の中に何をもって効くとか治るとかっていう答えがあるはずだから。

 

そしてそれを本人がきちんと言葉として表せる程、何をもって効くと思っているか認識していないことも多いです。

そもそもロルフィングは医療行為ではありませんので、「治療する」「治す」ということとは違います。

 

結果的にどこにいっても、改善されなかったものが改善されて痛みや不調が無くなったり、軽減したりということはあります。

しかしそれは「痛みを取ること」「治療すること」を目的としているのではなく、身体のより楽な位置や使い方を模索している結果として、症状がなくなる・軽減する、ということが「結果として」起こる、ということです。

 

中には10シリーズを終えても、改善されているとはいえ痛みが残っている方もいらっしゃいます。

ただ以前とは異なるのは、「何をしたら痛みが出てくるのか」「どういう痛みであれば大丈夫なのか」といったように付き合い方を知るということは皆さんにおこっています。

例えばロルフィングと肩こり

「ロルフィングは肩こりに効くの?」

なんて聞かれることもあります。

 

ロルフィング自体、身体全体の構造を見直していく、ということを筋膜や重力ということに着目してセッションを行っていきます。

 

しかも10セッション少しずつ時間をかけて(理想は1週間から2週間に1セッション)

ちょっとずつ、意識してもらうことを加えていきながら、身体をなじませていく

日常どういう身体の使い方をしているのかにも気づいてもらい

時には自分の気持ちの面にも気を配ってもらう

 

(イライラしやすかったら力がどうしても入ってしまいます。どんな時に自分はイライラするのか、なぜイライラするのか、みたいなことをも気にしてみると色々と発見があるものです)

 

そういったことを積み重ねていくから、「結果的に」肩こりが軽減している、人によっては全くなくなった、というケースもあります。

 

しかしそれは、ロルフィングが治したわけではないのです。
(繰り返しますがロルフィングは医療行為ではありません。治す事を目的としているものではありません)

 

切れていたものを接着剤でくっつける、みたいな単純な話ではありません。

 

ロルフィングというきっかけを元に、「自分が、自分の身体や日常生活を含めた自分自身を見つめ直した」からにすぎないのです。

 

ただ、そのプロセスを全てすっ飛ばして

 

「効くの?」

 

と聞かれても、「わかりません。ただ感じるものは色々とあると思いますよ」としか言えないのです。

「感じられるかわからないし、、、」

こういったこともよく言われます。

 

でも、ぼく達は様々なことに対して、いろいろなことを日常で感じています。

 

ただ、それを自分自身という対象にフォーカスをあまりしていなかっただけで。

 

起こっている事柄は変わらないけれど、それに対してどうリアクションするか、によって自分の住む世界は大きく変わっていきます。

 

例えば誰かがコップをひっくり返して、割ってしまったとする。

 

その時に

 

「何してくれてんの!」

 

となるのと

 

「怪我はありませんか?」

 

では自分自身の状態も大きく違うし、相手への影響や関係というのも大きく変わってきます。

 

しかしコップがひっくり返って割れた、という現実はかわりませんよね。

繰り返すこと・積み重ねることの大切さ

こういったものも積み重ね。

 

「あ、いまはあまり自分は自分自身のことを感じられなかったんだな」

 

それが第一歩。

 

その時間を積んでいくことで、これからの人生の礎になっていってくれるものです。

 

ぼく達は

 

「これをしたらこうなる」

「これをしたからこうなった」

 

そんなシンプルな方程式を求めがちになってしまいます。

本当はそんな単純ではないことはわかっているのに。

 

繰り返していくこと、自分の感覚を大切にすること、感じること

 

その積み重ねは本当に大切なことです

自分にしかわからない

それが自分に合うかどうか、なんていうのは自分にしかわかりません。

 

専門家の人たちは、「これはきっと良いものだ」

そう信じてどのような活動であれ、行っています。

それがおかしな方向には進まないようにしてはいるはずです。

 

仲の良い友人に

 

「これはあなたに合うと思うよ」

「この人はあなたに合うと思うよ」

 

そういわれることもあるでしょう。

その相手が自分のことをよく知ってくれていればいるほど、合う確率は高くはなります

 

でも実際にやってみないと・会ってみないと合うかどうかはわかりません。

それは自分にしかわかりませんよね。

責任転嫁と言えるかもしれません

「それって効くの?」

「それっていいの?」

 

それは要は、「あなたが良いっていったからー」の伏線でもあります。

 

これは自分で責任を持っていないのです、自分の行動に。

 

先日のエントリーにも書きましたが、最後に選択をしているのは自分。

 

自分で選択する、ということができていたらどのようなことにおいても、まずは自分がトライして自分で感じる、ということをおろそかにしないのではないかな、って思います。

だから今日もこう答えます

いいの?って聞かれたら「良いものだと思うし、僕は好きですよ」って。

気になる方はまずは単発でのセッションをオススメしています。

それではまた

森部高史

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社 Pono Life(ポノライフ)代表取締役 / Kukuna Body主宰。 「人生の節目に出逢うセラピスト」として多くの方の人生の転機に立ち会う。中高一貫校の英語科教員、部活動顧問を経て、アメリカの大学院に進学しアスレティックトレーナー(ATC)に。アメリカの様々な地域の大学でフルタイムスタッフとして勤務し、2012年帰国。【からだはこころのいれものだから】という考えを大切に、身体と心のバランスを大切にするボディーワーク、ロルフィングを中心に日々クライアントが自分軸で生き、自分自身の人生に彩りを添えていく為のお手伝いをしている。オフィスは麻布十番。2015年より一女の父。