セラピスト・トレーナーにオススメの筋膜に関する専門書

こんにちは、麻布十番で【身体を入り口に心とのバランスを整える】ボディーワークを提供しているべぇです。

筋膜についてお問い合わせをいただくことも多いので、それに関する書籍をまとめてみました。

【人の生きた筋膜の構造~内視鏡検査を通して示される細胞外マトリックスと細胞~】

下でご紹介しているArchitecture of Human Living Fasciaがついに待望の日本語で登場です!
英語版よりも少し小さめのサイズでとても持ちやすく、読みやすい形になっているのが個人的には嬉しいです。
中のページは相変わらず、素晴らしく、筋膜に興味があろうとなかろうと、身体に関わるお仕事をされている方にはぜひ手に取っていただきたい一冊です。

Architecture of Human Living Fascia: The Extracellular Matrix and Cells Revealed Through Endoscopy

2015年に行われた、4回目となるFascia Research Congressでも話題となっていた1冊。

英語版ですが、同封されているDVDには「生きた」筋膜の映像が盛りだくさんです。

また、割り当てられているパスワードを用いればオンラインでも同様の映像が見ることができます。

テクノロジーの進歩と、携わる方々のご尽力に感謝の1冊。

Functional Atlas of the Human Fascial System, 1e

こちらも英語版ですが、海外のアマゾンでも星5つの高評価を得ている本。

前述のArchitecture of human living fasciaと並べて、筋膜のことを知りたいなら有無を言わさず、「買い」の1冊です。

英語ですが、写真も非常に多いので、身体の繋がりがよく見て取れると思います。

アナトミー・トレイン 第3版【Web動画付き】―徒手運動療法のための筋筋膜経線

筋膜・Fasciaという言葉を広く一般に示したのはこの1冊ではないでしょうか。
Thomas Myers氏によるアナトミー・トレイン。

【英語版】

Anatomy Trains: Myofascial Meridians for Manual and Movement Therapists, 3e

言わずと知れた「筋膜」という概念をわかりやすく、一般に広く知らしめた一冊ですね。

著者のThomas Myers は2013年、2015年に来日しセミナーを行った際にもアシスタントを務めさせていただきました。(その時のエントリーはこちら)

本当に機知に富み、その叡智と経験を惜しげもなく出してくれる人です。
表現の方法が本当に素晴らしいです。

掲載されている写真を見るだけでも勉強になります。

人体の張力ネットワーク 膜・筋膜―最新知見と治療アプローチ

【英語版はこちら】

英語版は2012年に出ているのですが、最近訳本がでたのでかなりこれを手にしている方も多いのではないでしょうか。

ロルファー™であり、医療界での研究にも従事するDr.Robert Schleip、そして医師であり、ロルファーでもあるDr. Thomas Findley, オステオパシー医師のDr. Leon Chaitow, そして運動力学・生理学・解剖学など長年教鞭をとるDr. Peter Huijingの共著。

筋膜のリサーチや、全体像を細かいところから広くその機能などを知るのにおすすめの一冊です。

エンドレス・ウェブ―身体の動きをつくり出す筋膜の構造とつながり

【英語版はこちらから】

こちらはかなり古い本になりますが(英語版の出版は1996年)、まだまだ学ぶことが多い一冊です。

前述の2冊に比べるとかなり薄いので、身体のつながりのコンセプトを知るには良いのではないでしょうか。

「薄い」といってもその内容はとても濃いです。

英語

こちらはまだ訳本はでていませんが、ご紹介。

Fascia in Sport and Movement

今回ご紹介している本の中で一番新しい(2015年)もの。

前述のDr. Robert Shleipを中心に、多くの方がチャプターを担当し、「動き」に着目をしている一冊です。

とても読みやすく、内容も充実しているので、英語の勉強がてらいかがでしょうか。

The Fasciae: Anatomy, Dysfunction and Treatment

こちらも比較的古めの本にはなりますが(2006年)、前述の Tensional Network of the Human Body /「人体の張力ネットワーク 膜・筋膜」が出る前に筋膜の存在や概念について述べられた一冊。

ロルフィング®の勉強を始めた時から、何度も見直している本でもあります。

おすすめの解剖学関連アプリはこちら

こんにちは、麻布十番で【身体を入り口に心とのバランスを整える】ボディーワークを提供しているべぇです。オススメの解剖学アプリのご紹介です。僕がロルフィング®の勉強をしていた頃は、CD-ROMから読み込まなければならなかったし、その当時、特別なルートでかなり安く購入させてもらっても$300くらいしていました。普通に買えば10万円以上もしていたこういった3Dの解剖学関連のソフトがこんな値段で買えるなんて本当に今、勉強をし始めた人たちは恵まれているなぁ、と思います。表示・非表示が選択できたり、層を深いところ...

セラピスト・トレーナーにオススメの解剖学関連書籍はこちら

講座に来て頂く方や、セッションを受けていただいている方から「おすすめの解剖学や生理学の本ってありますか?」と聞かれることが増えているのでこちらにまとめてみました。随時追加していきます。比較的取り組みやすいものから、教科書的なものまで織り交ぜてご紹介していこうと思います。参考になれば幸いです。 解剖生理学の本(入門編) 解剖生理学の専門書 解剖学アトラス 触診編 機能解剖学編解剖生理学の本(入門編)一昔前は解剖学関連の本といえば、非常に高価でしたが、これらの本は安価ながら情報は非常にわかりやす...

ボディーワーカー・セラピストにオススメの脳に関する本はこちら

ボディーワーカー・セラピストにオススメの脳にまつわる本身体を動かしているのは筋肉ではなく、脳。脳が無意識下でどのように、そしてどのような刺激を受取り、それを伝達し、指令を出していくかによって私達が表現するもの、感じ取るもの、受け取るものが変わってきます。身体を見るにあたって、脳の特性と言うものを知っておくことは必要不可欠な時代になってきましたよね。ただ、脳と言うとどこか難しく感じる所があります。そんな脳について面白く、わかりやすく書いてくれている本をご紹介です。脳には妙なクセがある池谷先生の...

過去記事

以上、専門書のご紹介でしたが、ATCとしてアメリカのスポーツ現場で長く活動をし、その後ロルファーとしてセッションを行っている観点からおもう「筋膜の面白さ」について書いた過去記事はこちらです。

株式会社Pono Life/Kukuna Bodyの森部です。構造としての筋膜最近はセッション以外でも、身体に関わる専門家の方、心を扱う方、ビジネスを扱う方、子育てを行っている方などなど、広い分野の方々とお会いしていますが本当にみなさん勉強熱心で、でも謙虚で、こちらもしっかりとやるべきことをやっていかないとな、と刺激をいただいています。そのなかで身体に関わる方とご一緒すると自分はロルフィング®というものをやっているから、「筋膜」について教えて下さい、と言われることが少なくありません。「勉強させてください」は信用し...

「ロルフィングって筋膜リリースですよね?」と聞かれることがあるのですが、ロルフィングの目的は筋膜をリリースすること、ではありません。筋膜はあくまでもアプローチする対象のひとつ。

 

一番の目的はその方が生き生きと人生を送っていくことのできるお手伝いだと思っています。

まとめ

「最新の」と紹介されることの多い筋膜。

 

その内容がようやく最近の研究などにより明らかになってきましたが、まだまだこれからの分野です。

 

その存在は昔から体内にあり、その存在に50年以上前に着目しロルフィングの礎をつくったDr.Ida Rolfのおかげで、また、その流れを汲み、引き継いでいってくれた先人たちの存在があるからこそのいま、僕はこうやってロルファーとしての活動を行えています。

 

それを大切に、自分も次の世代にバトンを渡していけるようにしていきたいな、と思います。

何か参考になることがあれば幸いです

ではまた

べぇ

それではまた

森部高史

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社 Pono Life(ポノライフ)代表取締役 / Kukuna Body主宰。 「人生の節目に出逢うセラピスト」として多くの方の人生の転機に立ち会う。中高一貫校の英語科教員、部活動顧問を経て、アメリカの大学院に進学しアスレティックトレーナー(ATC)に。アメリカの様々な地域の大学でフルタイムスタッフとして勤務し、2012年帰国。【からだはこころのいれものだから】という考えを大切に、身体と心のバランスを大切にするボディーワーク、ロルフィングを中心に日々クライアントが自分軸で生き、自分自身の人生に彩りを添えていく為のお手伝いをしている。オフィスは麻布十番。2015年より一女の父。