ロルフィング®体験記 あとがき

ひょんな事から、アメリカでアスレチックトレーナーとして働いていた時のブログに目を通し始めた事がきっかけで、この約2週間程毎日、自分がロルフィング®を初めて受けた時に書いていたセッションの感想を転載してきました

 

アスレチックトレーナーという、身体を扱う仕事をしていて、それなりの知識や技術もあったと思っていたし、それなりのレベルの場所を通って来たという自負もありましたが、全くよくしらなかったロルフィング®

 

そもそものきっかけというものは、身体の一部分を見て対処して行くという事にかんしてジレンマを感じていた事からはじまっていました

 

アスレチックトレーナーの仕事というのは選手が試合で本人のパフォーマンスをきちんと出せる準備をしてあげる事

 

例え試合の三日前に捻挫をした、となっても試合に出る、となったら試合の直前迄試合に出られる状況を作って行く、というもの

 

もちろん怪我を悪化させる、もしくは他の怪我をしてしまう可能性がある、という場合にはコーチを説得して選手の為の壁になる、という役割もあります

 

それで、試合に復帰して怪我を悪化させる事もなく、無事に帰って来たら「よかった」と思う仕事でもあり、やりがいを感じるものでもあります

 

ただ、それが本当に「この人の身体にとって」いいのかな、と考え始めたのがきっかけ

 

選手も痛みを抱えてプレーをする、というのは仕事であり責任ですから、長いシーズンを全く痛みなくすごしていく、ということはまずない

 

だから出来るだけの事をしてあげたい

 

ただ、自分がその選手を見られるあいだはいいけれど、その選手がチームを離れて僕や他のアスレチックトレーナーというリソースにアクセスできない状況になったとき、その選手達はどうなってしまうのか

 

そう考えた結果、もっと身体全体を見てアプローチできるものを勉強したい、という思いが根底にはありました

 

もちろん、アスレチックトレーナーの世界でも、「身体は繋がっている」から怪我をした部位の上下の関節にもアプローチしないといけないんだよ、という話はよくされます

 

そしてそれをハンズオンであったり、リハビリのエクササイズなりで、実行している人達ももちろんいます

 

でも、現場レベルだと一人の選手にかけられる時間というのは5分や10分でじっくりと向き合っていられる時間はありません
少なくとも自分がいた現場ではそうでした

 

そんななか、一度受けにいったロルフィングのセッション

 

そこで僕は衝撃を受けました

 

「こんなタッチでも人の身体は変わるのか、、、」と

 

それは今迄自分が見て来た世界とは違う物が確実に存在していました

 

そしてセッションが終わった後に自問自答したのです

 

「忙しいからじっくりと身体をみることができないから、と言い訳のように使っているけれど、では仮に60分あげるからこの人をじっくりみて、同じ位の身体の変化と衝撃を与えなさい」と言われた時に今の自分にできるのか

 

答えは考える間もなく NO でした

 

そこにはもちろん悔しさもありました
アメリカで必死にやって来た事、それとは全く別次元の事を目の当たりにしたから

 

でもこれは学ぶ価値があると思ったし、多くの人の助けになれる、そう思いました

 

ロルフィングは良い物だと思います

 

色々試したけれど、どうも身体の調子がよくならない

結局元の所にもどってしまう

慢性的な痛みや不快感で困っている

何だか良くわからないけれど同じ場所を良く怪我する/痛みが出る

運動のパフォーマンスが頭打ちで壁にぶつかっている

手術や事故にあった

 

そんな人達にはとても効果的だと思います

 

10シリーズの中で、どこのタイミングでその人自身が大きな変化を感じてくれるようになるかそれは人それぞれなので、一概には言えません

 

でも辛抱強く10シリーズの流れで受けてくれたら、改善はして行くし、自分の身体をどう使っているか、どうなっているのか、そんな風に自分の身体の声を聞こえるようになっていくから良い状態が保ちやすくなると思います

 

「ゆるめる」という意味で色々なアプローチをアメリカでも日本でもみてきました
でもトータルで高いレベルで緩めながら、軸をつくっていく、という意味でロルフィングは一線を画す、そう思っています

 

だけどロルフィングが最高であり、全てであるとも思っていません

 

急性期の痛みや、腫れを引かす、という意味では別のアプローチの方がずっと良いケースも勿論ありますし、他にも良い手技や方法というものは沢山あります

 

ただ僕が思うのは、アスレチックトレーナーという人の身体、特に急性期の怪我や慢性的な痛みを常に抱えてプレーしている選手を支える仕事をしている中で、自分の身体が整っていない事には人の身体をみる事はできない、ということ

 

それは最低限の責任であり、礼儀だとおもうようになりました

 

そして何より、ロルフィングを受けた事により、自分の身体の感覚に非常に敏感になり、きちんと身体と向き合うようになりました

 

またアスレチックトレーニングの知識と技術がしっかりとした土台になってくれて、その上にロルフィングが乗っかってくれているな、っておもいます

 

生きて行く中で「無理をしなければならない」時期というのはあるとおもいます

 

でもそれを「今はそういう時期だから」と自覚して短期的に取り組んでいるのと、無理をしている事に「気づかずに」慢性的/惰性的に行ってしまっているのでは、身体への負担は天と地との差がでてきます

 

無理はしても、無茶はしない

 

そして無理をしたらきちんと身体の声を聞いて元の良い状態に戻す努力をしていけるようにする

 

ロルフィングってそんな感じだと思うのです

 

文字ではなかなか伝わりきらないし、ブログや人の話を聞いてセッションを受けに来てくれている方々はみな口を揃えて

 

「これは口で言われてもわからないですね、、、」とセッション後に感想をおっしゃいます

 

ロルフィングが全てで、絶対的な物だ、とは思わないけれど、とても良い物だと思っています

 

本当に多くの人の助けになれるものだと信じています

 

ただ、知ってもらわない事にはそのオプション/選択肢にはなりえない

 

だからこうやって文章を書いています

 

自分の過去の体験記を目にして少しでも興味を持って頂けたかたは、このブログやホームページを困っている方に紹介して頂けたりして、必要としてる方達に届いてくれたら嬉しいなっておもいます

質問などはお気軽にしてください

 

そして体験セッションにもお越し下さいね (現在体験セッションは終了しています:2015年現在

それではまた

森部高史

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社 Pono Life(ポノライフ)代表取締役 / Kukuna Body主宰。 「人生の節目に出逢うセラピスト」として多くの方の人生の転機に立ち会う。中高一貫校の英語科教員、部活動顧問を経て、アメリカの大学院に進学しアスレティックトレーナー(ATC)に。アメリカの様々な地域の大学でフルタイムスタッフとして勤務し、2012年帰国。【からだはこころのいれものだから】という考えを大切に、身体と心のバランスを大切にするボディーワーク、ロルフィングを中心に日々クライアントが自分軸で生き、自分自身の人生に彩りを添えていく為のお手伝いをしている。オフィスは麻布十番。2015年より一女の父。